単位を制する者は情報を制する

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元ネタはこれ

http://dollroom.sakura.ne.jp/doll518/doll518.html

諸君は単位(unit)をご存じだろうか。

小学校の時に出てくる速度計算で使うアレ、だ。

はじき、みはじ、きのしたのはげたじじい、とかで覚えた方もいるだろう。

つまり、頭を使えば小学生でもできる。

しかし残念ながら最高学府である大学に在籍していてもろくに単位換算ができない学生が後を絶たない。

単位に気をつけないとコロッと騙されるように世の中は出来ているのだから、これを勉強しない手はない。

 日本は単位に甘い国である

まずは問題を解いてみよう

問題① 「k(キロ)」は1000の意味の接頭語であり、単位ではないのだが、単位を省略して「キロ」で数値を言われることが多い。以下のキロにつき単位を正しく書け。
    「東京まで500キロある」
    「野球選手が200キロは出し過ぎ」
    「体重が80キロを越えた」
    「空気圧が2.5キロは高すぎ」
    「握力が50キロとは強い」

 

すべて意味が違うわけだが、わかるかな?

 

解答:順に500 km(距離),200 km/h(スピード),80 kg(質量),2.5 Kg/cm2(タイヤ空気圧),50 Kg (50 kgf) (握力)

世の中の数字は何での間でも省略するきらいがある。

しかし、単位があるということは厳然たる理由があるはずである。

それを省いてしまうといくらでも嘘がまかり通ってしまう。

 

続いてテレビに出てくる情報を見抜いてみよう

問題② 天気予報など気象ではミリ、センチ、メートル、キロが決まった意味で出てくるが、以下を正しく書け。
    「雨は6ミリ」
    「雪は6センチ」
    「風は39.1メートル」
    「台風は25キロ」

解答:図を参照のこと。

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やはりというか、単位のことをよく分かっていないのか、分からせるつもりがさらさらないのかのどっちかだろう。

 

ここで注目したいのが降水量についてである。

降水量の定義は

一定時間のうちに、定められた敷地において、降った雨の量である。

つまり単位をつかってあらわせば、L/(m2・h)→体積÷面積÷時間となるわけだ。

確かにミリで表現すれば視覚的にもなんとなく理解できるのだろうが、厳密に考えてみれば随分と印象が変わるはずである。

たとえれば一分間に何人がに大縄をくぐれるかと言う方が感覚的にしっくりくる。

ちなみに物理や化学の世界ではこのような概念を流束(Flux)と表現する。

雨量計のかんせいしゃしん

神戸地方気象台 - ペットボトル雨量計の作り方

単位を考えないとこういう場面で騙される

これから様々な数字のマジックを紹介する

①分割払い

いわゆるローンと言うやつである。

よくある例で紹介すると3000万円を35年ローンで返済するフラット35(金利1.2%)を利用したとする。

月々の返済額は9万円であり、一見賃貸を払うより魅力的なのでみんなローンを組みたがる。

しかし、金利や諸々の出費を合わせて返済額は3800万円程度となる。

auiewo.com

よーくかんがえよー、お金は大事だよー

②割引

割引 に対する画像結果

どこぞの業界とまでは言わないがいっつも割引してるところがある。

本当の価格は一体何なんだろうね。

やりすぎると二重価格とか言われるからね笑。

 

③ポイントカード

何でもかんでもポイントをつけたがる小売業

理由は顧客のリピート率が高まるからである。

しかし、ポイントには大きなからくりがある。

 

ポイントを使って商品を買ってもポイントはつかないのである。

 

つまり、毎度ポイントを使って商品を買うよりもポイントを使わずに商品を買った方が経済学的にはお得になるのだ。

だから現金値引きを謳うところもあるのだが、結局のところ一番お得になる方法は割引を主張する場所で買わないという方法となる。

何も買わなければ0円だからね。

④小数点の省略、グラフの捏造

東進 合格実績 に対する画像結果

2.9人に1人が、と書かれているが小数点以下の.9が小さく書かれており、うっかりすると2人に1人と読まれかねない。

グラフも謎に3D表記しており、遠近法により錯覚を狙ったものであると言える。

105人減を遠近法でカバーする河合塾の執念すこ

 これに至っては2016年度は実績が下がっているが、空間をゆがませ、ポジティブな矢印を付記することでそれっぽく仕上げている。

凄い自信だ(苦笑)。

no title

もはや画像はイメージですってくらい意味のない表現となっている。

 グラフの横軸、縦軸、原点を常に意識してみるようにしましょう(呆れ)。

補足:そもそも単位とは何なのか

ここまで単位単位と口を酸っぱくして論ってきたが、単位には厳密な値を決めるための歴史があったわけだ。

では生活に不可欠な単位を3つ紹介しよう

①重さ(kg)

1キログラムの当初の定義は「1リットル質量」であった。1795年の定義では、「大気圧下で氷の溶けつつある温度(すなわち0度)における水」となっていたが[2]、その後、水の体積は温度に依存することが分かり、そのため、「最大密度(=液温摂氏4度)における蒸留水1立方デシメートル(1リットル)の質量」と定義された。しかし、水の密度は気圧と温度に影響され、気圧にはその因子に質量が含まれている。すなわちこのキログラムの定義には循環依存が含まれていることになる。この問題を避けるため、1799年に、当時の技術で上記のキログラムの定義に合わせた白金製の原器が作製された。これをアルシーヴ原器(kilogramme des Archives)と呼ぶ。

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キログラム - Wikipedia

要は元々水1Lを1kgと定義しようとしたが、厳密性に欠けるためエイヤっと決めたわけである。

これがずれたら金の価値とか変動しそうなくらい一大事なので大切に保管されている。

②長さ(m)

地球の北極点から赤道までの子午線弧長の「1000万分の1」として定義される、新たな長さの単位「メートル」が決定された

(これにより地球の円周が4万キロメートルとなるように定義されたが、地球は厳密には球ではなく、回転楕円体に近い形をしているので実際にはやや誤差がある)。

メートル法を使用している国を緑で表わした図

メートル法 - Wikipedia

当時は様々な単位が氾濫しており、単位換算が難し過ぎたため統一単位を考案した。

ちなみにその後メートル条約が締結されてより正確な値として採択された。

③時間(s)

上二つと比べるとかなり精度の高い単位となる。

というのも光速cという絶対値をもとに算出された値だからである。

真空中における光速の値は 299792458 m/s(≒30万キロメートル毎秒)と定義されている。つまり、太陽から地球まで約8分20秒(8分19秒とする場合もある)、から地球は、2秒もかからない。俗に「1秒間に地球を7回半回ることができる速さ」とも表現される。

この値は2002年に実際に観測が成功しており、一秒と言う概念が揺らぐことはない。

 

このような単位を知らずに社会人になると言い値で交渉が進んでしまう可能性がある。

営業するヒトもされるヒトも注意しよう。

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