それぞれの時間

快晴の平日、お昼過ぎ。
約束の時間までの小1時間、ぶらっと多摩川沿いをあるいた。

その日は風も穏やかな暖かい陽気。
好天気に恵まれた川沿いの遊歩道は人々でにぎわいをみせていた。

草原の上にレジャーシートを敷いてお弁当を食べている恋人たち。
川のなかに入って釣りをしている人。
それを橋の上からカメラで撮っている人。
サンバイザーをつけてランニングしている中年の女性。
杖をついたおじいさんと一緒に寄り添って歩くおばあさんの夫婦。
川べりで水の中をのぞきこむ少年グループ。
頬を昼間から赤く染めた自転車に跨る陽気な中年おじさん3人組。
などなど。

短い時間の中でたくさんの人生と交差した。
各々がそれぞれの時間を好きなように過ごしていた。

歩きながら僕はススキがたくさん群生している場所を見つけては
しばし立ち止まってススキの穂を眺めた。
風にゆらりと揺れる穂先は陽の光をうけて輝いてた。
それは見惚れる程のきれいさだった。

東京にいてこんなにたくさんのススキをみれるとは思わなかった。
その発見がちょっとうれしかった。

東京でも多摩川周辺はまだ自然が豊かで周辺を歩いていると
自生している植物が多く目に付く。
以前に、ここに来たときは川原に一面、菜の花が咲きわたり
こんな場所があったんだなと黄色い世界をみて驚いたこともあった。

大きく深呼吸した。ススキの群れをこんなにみたのはいつ以来か。
自分より背の高いススキの中をはしゃぎ回っている記憶がよみがえるが
いつの記憶かそもそも自分の正しい記憶なのか定かではない。

青い空とススキとそよ風。
ただただ、気持ちの良い時間であった。

かなりの距離を進んで、なんだかちょっと行き過ぎたかと心配になり
途中で折り返してスタート地点まで戻ってきた。
遅れるわけにはいかない用事であったが、
その時間までまだ時間があったので、川沿いに積んであった石に座って
川の流れる水の音をしばらく聞きながら目を閉じた。

そして今さっきすれ違った人たちを思い返す。

誰かと誰かがつながって目的的な集まりが形成されていく。
たくさんの人生と交差しても知り合い、意思的に関係をもつことは
本当に稀だろう。
僕はこの先、誰とどんな関係を築いていくのだろうか。

出発しようかなと立ち上がって歩きかけたとき、丸い石ころが目にとまる。
それを拾ってみると、太陽が温めてくれたのだろう、
ぽかぽかとした温もりがあった。しばらくにぎってその温もりを楽しんだ。

そのあと熱のとれた石ころをみて、よし川の向こう岸まで飛ばしてみようと思って
勇んで思いっきり振りかぶった。
そしたら石は手から抜けて、あろうことか、ぽてっと地面に落下してしまった。
川の向こうどころか川にすら達しなかった。

「えええ!」とまさかのエラーに失笑して、多摩川を後にしましたとさ。

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